イベント開催報告 グローバルエコノミー
2011年5月10日(火)
13:30
~ 15:30
開催
会場:経団連ホール北
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)への参加をめぐり、農業界は農業が壊滅すると強硬に反対している。農林水産省はTPPに参加すると、8兆5千億円の農業生産額は4兆1千億円も減少するという試算を公表した。
しかし、この試算は、高級車と軽自動車では品質・価格に大きな開きがあるのと同様、世界で評価の高い日本米と他の国の米とでは、品質・価格に大きな差があることを考慮していない。さらに、野菜等の関税は低いことや米国やEUの農産物は財政からの援助によって国際競争していることが、農家には伝わっていない。
高い関税で守ってきた国内市場は、高齢化と人口減少で縮小していく。農産物輸出は、人口減少時代に日本農業の市場を確保する道である。農業界こそ貿易相手国の関税を撤廃するTPPに積極的に対応すべきなのである。この講演会では、TPPに反対する議論の問題点を指摘するとともに、我が国が食料安全保障を確立するために採るべき政策方向を議論した。
講演資料
質疑応答