その他  財政・社会保障制度  2020.09.25

【政策提言】医療提供体制崩壊の防止と経済社会活動への影響最小化のための6つの提言

< コロナ危機下の医療提供体制と医療機関の経営問題についての研究会 >

医療政策 経済政策 新型コロナウイルス

医療提供体制崩壊の防止と経済社会活動への影響最小化のための6つの提言

提言1:医療機関の集約化・役割分担・連携を大胆に推進
◇重症者対応病院の体制を強化するとともに、専用病棟・専用病院の設置を加速。ここに医師・スタッフ・資機材・患者を集約し、治療効果向上と効率化を実現。
◇中等症以下に対応する周辺病院と連携。容体悪化した患者を迅速移送。
◇コロナ患者を受け入れない病院も、医師・スタッフの派遣・受け入れ、発熱外来、回復期患者受け入れ等で貢献。
◇医療機関の集約化・役割分担・連携実現のためには、各知事の強力なリーダーシップが不可欠。このためにも知事の権限と自由度を拡大。

提言2:診療所等の力を活かし、病院・保健所の負担を軽減し、検査を迅速化◇検体採取できる診療所、小規模病院を大幅増大。保健所を介さず検査の必要性を判断。検査結果を踏まえた入院判断等も診療所等で迅速実施。
◇無症状者・軽症者については、発症した高リスク者を除き宿泊療養を原則に。この実効性を確保するために必要な法的措置を検討すべき。
◇診療所等は宿泊療養者や例外的自宅療養者をフォローし、必要が生じた場合には速やかに病院に移送。

提言3:メリハリのある財政支援によりコロナに対応する医療提供体制を強化

◇コロナ患者を受入れる病院には、コロナ以前対比の減収分を幅広く補填。
◇重症者対応病院や専用病棟・専用病院には更に上乗せした大胆な財政支援。
◇診療所等、コロナ対策に貢献する医療機関に対しては、寄与度に応じて支援。
◇コロナ対策に貢献しない医療機関に対しては感染防止措置支援等のみ。
◇現場スタッフへの直接的支援を充実。休息確保、応援派遣等によるサポートも。

提言4:検査体制を増強し、迅速な検査実施を実現

◇病院・介護施設における重点的検査、インフルエンザ感染拡大期への対応等のためには、今冬までに検査体制の更なる増強を最大限急ぐべき。
◇発症から検査実施・診断までの時間の大幅短縮が感染拡大防止のためには重要。診療所等を活用し、保健所に依存しない迅速な体制を速やかに整備すべき。
◇検査対象となる接触者・有症者を拡大するとともに、感染震源地(エピセンター)については関係者全員に面的検査を実施。
◇検査実施数の増大に伴い、規模の経済を反映してコスト引下げを着実に推進。

提言5:高リスク者を重点的に防御

◇高リスク者の多い病院、介護施設を院内感染から守るため、新規入院者等への公費による検査、医療・介護従事者に対して重点的検査。
◇高リスク者が発症した場合、重症者対応病院等への入院を確保。
◇高リスク者の同居家族が感染した場合、当該陽性者を速やかに宿泊療養施設等に移し、残された高リスク者に対する介護サポート等をきめ細かく提供。
◇高リスク者を守るため、普段から診療所等の医師・看護師がオンライン・電話を活用しつつ、フォロー。発症した場合、速やかに対応

提言6:リスクを踏まえた合理的な行動抑制を進め、偏見・社会的非難を解消

◇感染拡大防止の必要が生じた場合には、緊急事態宣言前の3月下旬の自粛水準で対応。「3密」の中でも飛沫感染が懸念される業種等の自粛にまずは限定。
◇一方、感染リスクの特に高い業種については地域を限って協力確保のための最終的手段として法的措置も導入。メリハリのある自粛を。
◇感染防止ガイドラインを見直すとともに遵守状況をチェックする仕組みを導入。過剰自粛を回避するため、感染発生時における事業・教育活動停止、自宅待機範囲の具体的指針も策定。
◇社会的非難や過剰自粛を無くすために、感染発生の個別発表は原則無くすべき。公表は不特定多数の出入りがあるクラスター発生時に限定。
◇次世代育成のための大学等の教育活動は過度に自粛することなく最大限に守って行くべき。感染から社会を守りつつ、次世代の将来も同時に守るべき。
◇接触確認アプリ COCOA の利用度・実効性を高めるべき。保健所を介さない検査実施、感染事実の自動入力、自動ダウンロードなど最大限工夫すべき。
◇個人情報保護の徹底を前提に感染経路の調査に対する協力を確保する法制度も検討すべき。



*全文・研究会メンバーリストは以下のPDFよりご覧ください。


政策提言

→ 政策提言(全文)(PDF:362KB)

図表集

 図表集(PDF:1907KB)

コロナ危機下の医療提供体制と医療機関の経営問題についての研究会メンバー

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