メディア掲載 グローバルエコノミー 2015.09.11
空き家の増殖が止まらない。2013年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は820万戸と総住宅数に占める割合で13.5%にまで達した。空き家の増加は、いうまでもなく住宅のストックと、その需要者となる人口・世帯数とのミスマッチによって発生する。今後、人口減少が進む中で、ミスマッチは一層大きくなっていく。
このような使い手がいなくなってしまった住宅は、社会の資源配分の最適性から考えれば取り壊され、新しい用途へと転換されていくことが望ましい。しかし、都市の成長が鈍化している中では、そのような建物の更新はできなくなっている。一方、所有者にとっては、空き家は放置しておいた方が固定資産税・相続税なども含めてメリットが大きい。そうすると、空き家は構造的に「ゾンビ」のようにどんどん増殖していってしまうのである。・・・
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日本経済新聞 「経済教室」2015年9月1日掲載