メディア掲載 財政・社会保障制度 2015.05.08
日経平均株価が4月22日、2000年4月14日以来15年ぶりに、終値で2万円の大台を回復した。日本経済は長期のデフレから脱却し、企業社会が構造的に変わったのだろうか。株価の回復は日本企業が「稼ぐ力」を取り戻したことを示しているのだろうか。
筆者は、マクロでは将来リスクの懸念があり、企業レベルのミクロでは構造変化の希望があると考える。
まずマクロの問題である。円安が進んだことで、輸出企業は数量ベースの業績が変化しなくても円建ての収益は大きく改善した。ただ、円安の反映として株価が上昇している分を差し引いてみれば、必ずしも2万円の株価が日本企業の実力を表しているとは言い切れない。ドル建てでは日経平均の上昇幅はかなり割り引かれてしまう(図参照)。・・・
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日本経済新聞 「経済教室」2015年4月28日掲載