メディア掲載  グローバルエコノミー  2013.11.11

企業の力で「日本」の広報を

日本経済新聞 「経済教室」2013年11月8日掲載

 グローバル化した現在、国際関係におけるパワーとして、軍事力や経済力のほかにソフトパワーの重要性が高まっている。そのことを指摘した米国の国際政治学者、ジョセフ・ナイ氏によれば、ソフトパワーは「自国が望む結果を他国も望むようにする力であり、他国を無理やり従わせるのではなく、味方につける力」である。それは人びとの好みを形成する能力に基づいている、と考えられている。

 とくに、冷戦後のグローバルイシュー(国際問題)の解決には、一国では対応できず、協調的な多国間の枠組みでの対応が求められている。政治的あるいは経済的な強制からではなく、説得により他国の行動に影響を与えることが重要であるという点でソフトパワーが重視され始めている。

 多くの国が、従来から自国のイメージを広める活動をしているが、民主主義国家が増加し、情報化が進む近年、外国の世論形成に働きかける外交がより重要視されるようになった。各国政府は国としての魅力を他国の市民に知らしめることによって他国との関係をより良いものにし、自国の立場への理解を深めてもらう動きを活発化している。日本政府も、広報文化外交の一環として、ソフトパワー外交やパブリックディプロマシー(広報外交)といった言葉を多用するようになっている。・・・



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日本経済新聞 「経済教室」2013年11月8日掲載