CIGSについて

評議員会議長
御手洗 冨士夫

キヤノン株式会社
代表取締役会長兼社長CEO

設立の趣旨

キヤノンは、2007年、創業70周年を迎えました。「ライカに負けない国産の高級カメラを作る」という高い理想に燃えた若者によって創業されて以来、一貫して多角化と国際化を進め、今日の姿に至っております。人間尊重の理念のもとで自発・自治・自覚の三自の精神を心に刻みつけ、常に現在を見据えながら将来を見通してきたことが今日までのキヤノンの発展につながっていると考えます。

21世紀の日本は、これまで以上にグローバル化の荒波に晒され、経済の不確実性が高まるとともに、統治構造の変革、少子高齢化、社会保障問題など、日本の将来の姿にかかわる重要問題が山積しています。世界に目を向けますと、途上国の発展が進む中で、食糧問題、環境問題など、これまで経験したことのない困難な問題が生じています。

日本と世界の未来を考えるうえで、現在をしっかり見据え、分析し、それに基づいて遠い将来を見通す眼が、今日ほど求められている時代はありません。

キヤノングローバル戦略研究所の設立にあたり、当研究所が将来への方向性とあるべき姿を的確に捉え、情報を発信し、日本と世界の将来への道筋を明らかにするとともに、そうしたセンスを磨いた優秀な人材の集う場となることを期待しています。そうした活動が日本と世界の繁栄に貢献し、人類社会の持続的な繁栄と人類の幸福に貢献するものと信じます。

これを実現するために、キヤノングローバル戦略研究所は、福井俊彦氏を理事長に迎え、その豊かな知識と経験により、研究所の活動をリードしていただくことをお願いしました。

キヤノングローバル戦略研究所が、今後日本と世界の発展に大いに貢献できることを期待するとともに、その活動に対し皆様の幅広いご支援とご協力をお願いする次第です。