論文  グローバルエコノミー  2013.09.26

資本生産性は倍増できる

月刊資本市場 2013年9月号掲載

まえがき

 日本の株式市場における資本生産性の低さは世界の中で際立っている。資本生産性を上げるためにはどうすればいいのか。本特集では、三つの連続した論文でこの問題を考察する。三つの論文の執筆者(中神、小林、上田、杉浦、堀江)は『山を動かす』研究会という私的な研究会で、我が国の資本生産性を向上させるための株式市場改革について議論している。三つの論文は我々の研究会での議論の中間報告である。一風変わった研究会のタイトルは、我が国企業の資本生産性分布の「山」(詳しくは本論文中で論じる)を低生産性から高生産性の位置に動かさなければ、国民の老後資金が適正なリターンを享受できず、したがって国富が細っていくという危機感を表したものである。

 以下、第一論文では問題の構造把握と改革フレームワークの提示、第二論文では世界各国でのアプローチの研究、第三論文では我が国の市場に向けた政策提言を論じることとする。・・・


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 みずほ証券経営調査部 上級研究員(京都大学経営管理大学院特別教授) 杉浦 秀徳