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原子力発電の役割と課題

内閣府原子力委員会の前委員長であり原子力技術開発に携わった岡芳明先生のご講演を杉山大志研究主幹が伺います。原子力発電は、エネルギー安全保障とCO2削減に本質的な寄与をすることに加えて、データに基づけば最も安全であり、また長く使うことにより最も安価になる。再稼働、運転期間延長、新規建設をすべきであり、発電に占める原子力比率はフランスなみの70%が望ましい。この実現に向けて、日本の原子力行政はアカウンタビリティの欠落を克服すべきであり、事業者は集団思考に陥りがちな点を直さねばならない。

講演資料はこちら → 岡先生講演資料_原子力発電の役割と課題.pdf

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出演者

岡 芳明
岡 芳明

東京大学名誉教授

東京大学名誉教授。前・内閣府原子力委員会委員長。東京大学工学部原子力工学科卒業、工学系研究科修士課程・博士課程修了。博士(工学)。1974年東京大学工学部助手(原子力工学研究施設)、講師、助教授を経て、1989年教授。東京大学で原子力工学の研究教育に従事。東大原子炉施設の運営管理と共同利用も担当した。専門分野は原子炉設計工学。考案した超臨界圧軽水炉は第四世代原子炉として世界で研究されている。2005年に原子力工学研究施設の教員定員を母体に、原子力国際専攻と原子力専攻(専門職大学院)の設立を主導。2007年に原子力分野の文部科学省グローバルCOEプログラム代表者。2010年に東京大学を定年退職し、早稲田大学理工学術院共同原子力専攻の設立と運営に従事。2014年から2020年まで原子力委員会委員長。以来、原子力発電と社会との接点の課題を検討している。日本原子力学会会長(2008年)、米国原子力学会理事(2001–2004年)。著書に『原子炉設計』(オーム社2010年)、Super Light Water Reactors and Super Fast Reactors(Springer 2010)等。研究論文は約200編。